「理学療法士なら月給35万円!」
こんな広告、YouTubeやインスタなどで最近よく目にしませんか? 転職を考えている20代・30代の男性なら、特に気になっているかもしれませんね。
「本当かな?」「でも、なんか怪しい…」そう感じている人も多いはずです。
結論から言うと・・・
『本当に月給35万円はある!が、、、注意が必要!』です。
私自身、理学療法士として10年以上現場に立ち、ブロガーとしても活動しているなかで、様々な情報を入手しています。この広告の裏側にある真実と、転職で後悔しないために知っておくべき落とし穴を、包み隠さずお話しします。
この情報が、あなたの転職活動を成功させる一助となれば幸いです。
- 理学療法士:18年目
- 副業:パーソナルトレーナー、ブログ、Youtubeなど
- 資格:運動器認定、3学会呼吸認定、ケアマネ、MOS、ITパスポート
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「月給35万円」広告のカラクリ

その裏にある真実とは?
まずハッキリお伝えしましょう。理学療法士で月給35万円を達成することは、不可能ではありません。 ただし、その多くは広告の「見せ方」に隠された特定の条件や状況下での話なんです。
なぜ「35万円」という数字が提示されるのか、その裏にあるカラクリをパターン別に解説します。
パターン1:残業代・手当など込みの「総支給額」である場合
これが最も多いパターンです。基本給だけで35万円というのは、ほぼあり得ません。経験が浅い段階では尚更。実際には、月40時間以上の残業代や、各種手当(通勤・資格・地域・家賃など)を含めた総支給額でこの数字になっていることが多いんです。
例: 基本給22万円 + 残業代約5万円 + 資格手当約3万円 +通勤手当2万円+家賃手当3万円= 35万円。 このように、残業ありきや、手当条件が揃っての給料というハードルが高いパターン。
パターン2:役職手当・管理職手当込みの給与
経験を積んで、主任や科長、室長といった責任者といった管理職に昇進しているという条件のパターンです。役職手当が加算により月給が35万円を超えることもあります。しかし、これは新卒や経験の浅い方がすぐに到達できるポジションではありません。相応の経験、スキル、そして管理能力が求められます。
パターン3:自由診療・自費リハビリ専門施設など、特殊な職場
一般的な病院やクリニックといった保険診療がメインの職場ではなく、パーソナルトレーニングや美容目的のリハビリなど、自由診療を専門とする施設では、成果に応じて高額な給与を得られるケースもあります。インセンティブ(成果報酬)がつくことで、月給が大きく跳ね上がる可能性はありますが、その分、集客力や営業力、高度な専門性など今までにないジャンルの能力が求められます。また、安定性に欠ける場合があるのも事実です。
パターン4:ボーナスを含まない月給(ただし手取りではない)
「月給35万円」は、あくまでも額面の金額です。ここから、所得税、住民税、社会保険料(健康保険料、厚生年金保険料など)が差し引かれます。額面35万円の場合、実際にあなたの手元に残る手取り額は、およそ27万円〜28万円程度になることが多いでしょう。ボーナスが含まれていないため、年収で考えると一般的な理学療法士のそれと大きく変わらないケースもあります。
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転職で「落とし穴」にはまらないためのチェックリスト
「月給35万円」という魅力的な言葉に惑わされず、あなたが転職で後悔しないために、求人票を見る際や面接時に必ずチェックすべき項目をまとめました。
- 給与の内訳を徹底確認する
- 提示された月給は「基本給」なのか、「総支給額」なのかを必ず確認しましょう。
- 各種手当(役職手当、住宅手当、扶養手当、残業手当など)の内訳と金額を明確にしてください。
- ボーナス(賞与)の有無、過去の支給実績(何か月分かなど)を確認し、年収で考えた際の実態を把握しましょう。
- 残業時間の実態を具体的に聞く 「残業少なめ」という記載でも、実態は異なることがあります。
- 平均残業時間を具体的に質問し、サービス残業の有無も確認しましょう。
- 残業代は固定残業代制なのか、それとも働いた分だけ全額支給されるのかも重要です。
- 福利厚生の充実度をチェックする 給与以外の手当や制度も、長期的な働きやすさに直結します。
- 社会保険(健康保険、厚生年金、雇用保険、労災保険)の完備はもちろんのこと、住宅手当、交通費支給、退職金制度、研修費用補助、育児・介護休暇制度など、どのような福利厚生があるかを確認しましょう。
- 昇給制度と評価体制を確認する 入職後の給与アップの可能性を知るために、昇給の有無や頻度、どのような評価制度に基づいて昇給や昇進が決まるのかを質問しましょう。
- 職場の雰囲気や人間関係を把握する 給与が高くても、職場の人間関係が悪ければ長くは続きません。
- 可能であれば職場見学をさせてもらい、実際の雰囲気を感じ取りましょう。
- 面接時に、離職率や、職場のスタッフ構成(年齢層、男女比など)を質問するのも一つの手です。
- 入職後のミスマッチを防ぐための質問例 面接は、あなたが企業を選ぶ場でもあります。疑問点は積極的に質問しましょう。
- 「入職後、どのようなスキルアップの機会がありますか?」
- 「教育体制はどのようになっていますか?」
- 「将来的にどのようなキャリアパスが考えられますか?」
- 「チームで働くことが多いですか?個人の裁量に任されることが多いですか?」
これらの情報をしっかりと収集し、多角的に比較検討することで、広告の「月給35万円」という言葉だけに惑わされず、あなたにとって本当に理想的な転職先を見つけられるはずです。
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結論

さて、「理学療法士の月給35万円」という広告の真実と、転職の落とし穴についてお話ししてきました。
お伝えしたかったのは、「月給35万円」は理学療法士にとって全く手の届かない数字ではないけれど、その裏には特定の条件や努力が隠されているということです。単に広告の数字だけを見て安易に飛び込むと、「こんなはずじゃなかった…」と後悔することになりかねません。
しかし、だからといって理学療法士への転職を諦める必要は全くありません。この仕事には、給与以外の部分に、計り知れないほどの大きな魅力があります。
- 患者さんの回復を間近で支え、直接「ありがとう」と言われるやりがい。
- 高齢化社会において、常に需要があり続ける専門職としての安定性。
- 病院、クリニック、訪問リハビリ、スポーツ分野など、多様な働き方を選べる自由。
- 学び続けることで、生涯にわたって自身のスキルアップとキャリアアップが可能な成長性。
転職は、あなたの人生における大切な転機です。目先の数字だけでなく、仕事のやりがい、職場の雰囲気、将来性といった多角的な視点を持って情報収集を行い、本当にあなたに合った職場を見つけることが成功の鍵となります。
今回の情報が、あなたが納得のいく転職活動を進めるための一助となれば嬉しいです。もし、さらに詳しい話を聞きたいことや、具体的なキャリアパスについて知りたいことがあれば、どんなことでもお気軽にご相談くださいね。
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